2008年ベスト
大体、人が12月にやるであろうことをここ2年なぜか年度末っぽいこの時期にやっている。特に意味なし。
【マンガ】
赤塚先生が夏に亡くなったり、「BECK」がとうとう終わったり、ヤングサンデーが休刊になったり、井上雄彦マンガ展があったり、「あずみ」の第1部が終了したりした2008年マンガ界だったけれどこれは!っていうヒットがなかったな〜、いろいろ読んでるんだけど。そんな中にあってよかった4作。昨年フリースタイルの出している「このマンガを読め!」のトップを飾った1巻の「蝉時雨のやむ頃」を読んだときは言うほどかなーと思っていたけど、それぞれの登場人物が立体的になってきたこの2巻を読んではじめて「おもしれー!」と思った。マイクラシックの樹村みのり「菜の花畑」的なおもしろさ。逆に言えば「海街ダイアリー」が気に入った人は「菜の花畑」を読んでみるといいかも。今調べたら文庫で復刊してた。海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: コミック
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「モーニング」で連載してるやつはそこまでピンとこなかったものの、この育児エッセイには思わずふきだした。今一番おもしろいギャグマンガなんじゃないかと思う。
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: コミック
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「デスノート」コンビの新作。現代版「マンガ道」。「ジャンプ」で連載を持つのが目標の高校生2人組(作画&原作というコンビであるところが「マンガ道」と違うとこ)が戦略的に「ジャンプ」に挑んでいくという話。マンガ業界話、「ジャンプ」体質の話などが読めておもしろい。
- 作者: 小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/05
- メディア: コミック
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作者初の長編。舞台は1960年代の地方都市。変にひねらずド直球の良作だと思います。
- 作者: 小玉ユキ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/12/05
- メディア: コミック
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※他に昨年読んだものとして。よしながふみ「大奥」「愛すべき娘たち」、くらもちふさこ「駅から5分」、岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」、吉田秋生「夢の園(短編集)」、黒田硫黄「大金星」、いましろたかし「盆堀さん」、小林まこと「青春少年マガジン1978〜1983」。
【音楽】
まず去年ほど大量に音楽を聴いた年はなかった。で、ここ数年の傾向としてアルバム単位で音楽を聴くってことが著しく減った。とはいえ、そんな中アルバム単位でよく聴いたもの。■V.A.「Funky Nassau: The Compass Point Story 1980-1986」
■V.A.「Going Places: The August Darnell Years 1976-1983」
Funky Nassau: Compass Point Story 1980-86
- アーティスト: Various Artists
- 出版社/メーカー: Strut Records
- 発売日: 2008/05/20
- メディア: CD
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80年代においてジャンルを超えた数々のアーティストたちがこぞって訪れたというバハマの伝説的スタジオ「コンパスポイント」から生まれたヒット&レアソングをまとめたコンピ フロム STRUTレーベル。そして同じくSTRUTからの、Kid CreoleことAugust Darnell(みんな大好きDr. Buzzard's Original Savannah Band「Sunshower」やElbow Bones & The Racketeers「A Night In New York」もこの人)の74年から82年までの仕事を集めたコンピ。Going Places: The August Darnell Years 1976-1983
- アーティスト: Kid Creole
- 出版社/メーカー: Strut
- 発売日: 2008/04/15
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■Thelonious Monk「Thelonious Himself」
ピアノソロ作。何気なく夜中ひとりでぼーっと聴いてたら、すっと入ってきたアルバム。今までピンとこなかった音楽がある瞬間ふと入ってくるのはいいもんだ。ホント思う。ピアノだけでよくここまで飽きさせずに、間を楽しみながら、豊かな演奏ができるな、と。
- アーティスト: Thelonious Monk
- 出版社/メーカー: Ojc
- 発売日: 1991/07/01
- メディア: CD
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■D'angelo「Voodoo」
2000年リリースだけど去年初めてちゃんと聴いた。やっぱすげーイイ。
- アーティスト: D'ANGELO
- 出版社/メーカー: EMI
- 発売日: 2002/08/01
- メディア: CD
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■Giovanca「Subway Silence」
クオリティ高し。現在「All Colorful」が配信限定シングルとしてiTunesで発売中。
- アーティスト: ジョヴァンカ,ベニー・シングス
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2008/09/17
- メディア: CD
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■ゆらゆら帝国「REMIX 2005-2008」
中でも「できない」「なんとなく夢を」のextended mixが。
- アーティスト: ゆらゆら帝国
- 出版社/メーカー: SMA(SME)(M)
- 発売日: 2008/07/02
- メディア: CD
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以下は曲単位でよく聴いてたもの。気がつくと80年代のものをよく聴いてた。
■Tom Browne「Funkin' For Jamaica」
1980年リリース。チョーカッコイイ。何回聴いても飽きない。
- アーティスト: トム・ブラウン
- 出版社/メーカー: BMGインターナショナル
- 発売日: 2001/08/22
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■Midnight Star「Curious」
1984年。こういうアダルトな音がまったく抵抗なく聴けるようになって。
- アーティスト: Midnight Star
- 出版社/メーカー: Unidisc Records
- 発売日: 2007/10/31
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■Bobby Caldwell「What You Won't Do For Love」
これもハマってハマって…。昔だったら聴き流してた音。同じアルバム内の「My Flame」もイイ!なぜかYouTubeに原曲がないのでliveバージョンを。
- アーティスト: Bobby Caldwell
- 出版社/メーカー: Sin-Drome Records
- 発売日: 1991/08/06
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■Flip Nunez「See You Later」
フェンダーローズが包みこむようにぐるぐる回るメロウでスぺーシーな一品というか一曲フロム カタリスト。
- アーティスト: フリップ・ヌネイス
- 出版社/メーカー: Pヴァインレコード
- 発売日: 2001/11/10
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■RH Factor「Poetry featuring Q-tip」
GillesのWorldwideにも収録。ジャンルで言うとジャズなのかな一応。
- アーティスト: RH Factor
- 出版社/メーカー: Verve
- 発売日: 2003/05/20
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■Kasso「One More Round」
イタロディスコなんだけど、どこか日本の昔のアニメソングっぽい。1981年。
- アーティスト: ROYKSOPP
- 出版社/メーカー: OCTAVE
- 発売日: 2007/03/24
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■I Level「Give Me」
同じRoyksoppのコンピから。1982年。これもやたら聴いた。一発屋らしいけど、間の取り方とか音の鳴らし方が好き。
- アーティスト: ROYKSOPP
- 出版社/メーカー: OCTAVE
- 発売日: 2007/03/24
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■Kylie Minogue「Wow」
Madonna「Hung Up」とセットで。これも完全に80'sだな。
- アーティスト: Kylie Minogue
- 出版社/メーカー: Parlophone
- 発売日: 2008/02/26
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■Estelle「American Boy featuring Kanye West」
殿堂入り。
- アーティスト: Estelle
- 出版社/メーカー: Atlantic
- 発売日: 2008/03/24
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【映画】
例年になくあまり量を見なかった。そんな中で。オダギリジョーと三浦友和の好演。自分としては昨年見た「松ヶ根乱射事件」での演技がすばらしかった三浦友和さんの引き続きのいい仕事。そんでこれ見た後さらに「流星の絆」に続いた。けっこう人にも薦めて評判よかった映画。今年公開の監督の次回作にも期待。
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2008/04/23
- メディア: DVD
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もうさんざん言われてるけどヒース・レジャー扮するジョーカーの存在感がやっぱしすごかった。結局3回見た。映画っぽいオープニングもいいし、ギミックも楽しい。ただもっと作り込めば映画マニアも納得の映画史に残る傑作に並んだかもしれない。けど、それを差し引いても2008年に公開された映画の顔。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2008/12/10
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正直言って本編よりも冒頭15分弱の短篇「ホテル・シュヴァリエ」の完成度が高いし、印象も強い。完璧なナタリー・ポートマン。ナタリー・ポートマン完全体。ちなみに衣装・小物はすべてマーク・ジェイコブス印。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2008/09/03
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※他に昨年観たもの。「アイアンマン」「崖の上のポニョ」「ぐるりのこと。」「全然大丈夫」「人のセックスを笑うな」「好きだ、」「図鑑に載ってない虫」「ダメジン」「ブレードランナー」(再)「ニューヨーク1997」(再)。
【ゲーム】
やってなかった過去の名作ゲームを色々やった。他のジャンルと違ってハズレがない!
■MOTHER2 ギーグの逆襲(SFC)今やってもびっくりするアイディア多し。
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 1994/08/27
- メディア: Video Game
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■不思議のダンジョン トルネコの大冒険(SFC)新しい面白さを体験。
- 出版社/メーカー: チュンソフト
- 発売日: 1993/09/19
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■不思議のダンジョン2 風来のシレン(SFC)このシステムに完全にハマる。
- 出版社/メーカー: チュンソフト
- 発売日: 1995/12/01
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■不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!(N64)さらに余波で64版にも手を出す。
- 出版社/メーカー: チュンソフト
- 発売日: 2000/09/27
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■逆転裁判(GBA)思った以上に楽しかった。エンディングにはぐっときちゃったし。
- 出版社/メーカー: カプコン
- 発売日: 2001/10/12
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■1080°スノーボーディング(N64)これは地味ながらいいゲーム。飽きないし。
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 1998/02/28
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■咲かせて!ちびロボ!(DS)これも新しい体験の喜びがあった。
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2007/07/05
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※今やりたいゲームは、PSの「moon」と「街」。
【本】
全然読めんかった。今年は積極的に読んでいきたい。前からどこの古本屋行っても岩波文庫のコーナーで大量に余ってるのを見ていて、なんとなく食指が動かなかったんだけど、何かの本で鶴見俊輔さんが紹介しているのを見て手にとった。結果、とてもよい本だった。少年少女向けの体裁をとっているけれど、それだけに止まらず大人になった自分にも十分に訴えてくるものがあった。父親を早くに亡くした主人公の少年が日常で出会った場面でふと思ったことを、叔父さんに伝えて、それを受けた叔父さんが、おじさんの人生で得た経験を込めて「おじさんのNOTE」という形で少年に返すという形式。立派な大人になるには?
- 作者: 吉野源三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1982/11/16
- メディア: 文庫
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明治維新を越えてすぐに世界と渡り合えるような国家を目指さなければならなかった日本と、愚かな戦争に突入する前のまっすぐで誠実だった、まだ武士の匂いが残っている頃の日本人を描いた大作。小説的なおもしろさもあるけれど、細かいデータも多く、メインとなる日露戦争や史実をしっかり描こうとしている印象を受けた。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/01/10
- メディア: 文庫
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■北村薫「空飛ぶ馬」「夜の蝉」「秋の花」「六の宮の姫君」
- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1994/03/27
- メディア: 文庫
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- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1996/02/17
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- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1997/02/16
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著者の「覆面作家」シリーズが好きだったので、この「円紫師匠とわたし」シリーズも読んでみた。落語と読書が大好きな女子大生である「わたし」と落語家であり本作における探偵役担当の「円紫師匠」の生きる日常に起こる"殺人のおきない"ミステリー小説。他にないどことなく華麗でサニタリー感のある文章が肝。「六の宮」はちょっと作者の好みに傾き過ぎた感があるものの、もう一度読み直すつもり。装丁は高野文子さん。
- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/06/20
- メディア: 文庫
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■西原理恵子「この世でいちばん大事な「カネ」の話」
同じ理論社「よりみちパン!セ」から出ている玉袋さんの「男子のための人生のルール」に次ぐ俺クラシック。「カネ」で苦労した人の、苦労しないための「カネ」ぶっちゃけ話。間違いない。
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2008/12/11
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■水木悦子「お父ちゃんと私―父・水木しげるとのゲゲゲな日常」
水木先生の娘さん視点のエッセイ。コンビニそうめんにドはまりする水木先生。「空いろのアイス」といってガリガリくんソーダ味にドはまりする水木先生。などなど萌えエピソード多し。ニマニマしながら読んだ。お父ちゃんと私―父・水木しげるとのゲゲゲな日常 (YM books)
- 作者: 水木悦子
- 出版社/メーカー: やのまん
- 発売日: 2008/03/08
- メディア: 単行本
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※他に読んだものを。オリヴァー・サックス「火星の人類学者」、奥田英朗「サウスバウンド」、村上龍「映画小説集」、山田詠美「放課後の音符」。